TypeScriptとはどんなプログラミング言語なのか?基礎的な知識や特徴、JavaScriptとの違いを解説

現在では多くのWebサイトにおいてJavascriptが使用されています。

JavaScript は HTML 指向のページを改善する上でリードしているといえます。JavaScript が広く普及している一方で、TypeScriptの人気の高まりも見過ごすことはできません。。TypeScriptはJavascriptを拡張した言語で、JavaScriptと高い互換性があるという特徴があります。

2017年からはGoogleにおける社内標準開発言語としても採用されており将来性にも注目が集まります。

この記事では、TypeScriptの基礎的な知識や特徴、またTypescriptとJavaScriptとの違いについて説明しています。

TypeScriptはどんな言語なのか?

それでは、Javascript と Typescript が何であるかを理解することから始めましょう。

JavaScriptとは

Javascriptは、1995 年に Netscapeによって開発されたスクリプト言語です。

プログラムの実行前にコンパイルを必要とせず、ブラウザ上で動作の確認ができるのが大きな特徴です。JavaScriptで書かれたプログラムをスクリプトと呼び、ほぼすべてのWebブラウザでサポートされています。

Javascript を使用することでWebページに動きをつけることが可能になります。

たとえば、最新のニュース更新、アニメーション グラフィックの表示、ユーザー入力の検証、ページのリロードなしでのコンテンツの変更などがそれにあたります。

このような機能はすべて Javascript を使用して実現できます。これらのスクリプトは、実行時にブラウザが解釈できる HTML ページに埋め込むことができます。

また、動作が軽量でフレームワークやライブラリも豊富なので効率良く開発業務ができるというメリットも持ち合わせています。

TypeScriptとは

Microsoft が管理するTypescriptは、オブジェクト指向プログラミング言語です。2012年10 月に正式にリリースされました。TypeScript は、JavaScript の欠点を克服するために登場しました。

Typescriptは、エラーの発生を防ぐように設計されているので大規模なアプリケーションの開発に適しており、クライアント側およびサーバー側で実行するJavaScript アプリケーションの開発にも使用できます。

TypeScript コードは、コンパイルによってJavaScript コードに変換され、Javascriptの実行環境があればすぐに使えるというメリットがあります。Javascript用のライブラリもTypescriptで使えるので、Javascriptの良いところを上手く使いながら効率よく開発ができるのです。

なぜTypescriptとJavascriptに互換性があるかといえば、Typescriptは

AltJS(Alternative JavaScript/代替JavaScript言語)と呼ばれる言語だからです。

コンパイルすることでJavaScriptのコードに変換して生成するプログラミング言語なんですね。

TypeScriptの特徴とは

Typescriptの大きな特徴としてはJavaScriptとの高い互換性や変数の型定義が可能なことが挙げられます。

JavaScriptとの高い互換性

Typescriptの大きな特徴はJavascriptとの高い互換性にあり、主にJavascriptの欠点を補ってくれる働きがあります。

AltJS(Alternative JavaScript/代替JavaScript言語)であるTypescriptは、コンパイルによってJavascriptのコードに変換できるという特性があります。また逆にJavascriptによって記述されたコードを、Typescriptのプログラミングとして使用することも可能なのです。

Typescriptは、Javascriptの機能を有効に使いながら、Typescript独自のメリットも享受することで効率的な開発ができるようになっているのです。

その利便性が近年エンジニアや企業から注目を集めている要因です。

静的型付けの言語

プログラミング言語には、「動的型付け言語」と「静的型付け言語」があります。

動的型付け言語

「動的型付け言語」とは、データ型の宣言がいらないプログラミング言語を指します。代表的なプログラミング言語にはPython、Ruby、JavaScript、PHPなどがあります。

「動的型付け言語」の特徴には

・コードの記述量が減る
・小規模なプロジェクトで扱いやすい

といったものがあります。

関数や変数のデータ型の宣言がいらないので扱いやすいメリットがあります。

静的型付け言語

一方、「静的型付け言語」とは、データ型の宣言が必要なプログラミング言語を指します。

このタイプの代表的なプログラミング言語にはC/C++、 Java、 Go、 Swiftなどがあります。

「静的型付け言語」の特徴には

・コンパイル時にエラーが出る
・型名をかかなければならない
・大規模なプロジェクトで扱いやすい

といったものがあります。

Javascriptは「動的型付け言語」であり、Typescriptは「静的型付け言語」といった違いがあります。

Typescript は静的型付けをサポートしています。静的型付けは、コンパイル中に変数の型が正しいかどうかをチェックする機能があるのでエラーを未然に防ぎやすい特徴があります。

また「静的型付け言語」にはパフォーマンスやメモリの領域を最適化してくれるメリットもあります。

TypescriptとJavaScriptとの違い

TypescriptとJavascriptの特徴を比較してみました。

TypeScriptJavaScript
エラー確認コンパイル中にエラーを確認できるコンパイル実行時にエラーを見つけることができます
プロジェクト規模コードの保守性と可読性が向上するため、大規模なプロジェクトに適している。コードが追加されると、テストとデバッグが難しくなるため、小規模なプロジェクトに適している。
言語タイプJavascriptとの高い互換性があるオブジェクト指向のプログラミング言語。動的なWebコンテンツの作成をサポートするスクリプト言語。
コンパイラコンパイラのインストールと構成のセットアップが必要。インストールの必要はなく <script> タグを使用してブラウザで直接開発ができる。
ファイルすべての .ts ファイルは、実行前に .js ファイルに変換されます。トランスコンパイルとして知られる開発者は、<src> タグを使用して実行用の HTML ファイル内に .js ファイルを直接組み込むことができる。
サーバーサーバー側およびクライアント側のスクリプト作成に使用します。クライアント側のスクリプトは使いやすいが、サーバー側のスクリプトでは重くて複雑になる。
コンパイルコンパイルが原因で実行に時間がかかる。コンパイルが不要なため動作確認や実行は早い。
型付け静的型付けと動的型付けの両方をサポート。動的型付けのみをサポート。
使用されているWebサービスMicrosoft、Google、Alibaba Travels、Accenture などで使用されている。Yahoo、Google、YouTube、Amazon、Facebook、Twitter、LinkedIn、Wikipedia などで使用されている。

まとめ

Javascriptと大きな互換性があるTypescriptは利便性も高く、Javascriptのメリットを上手く享受することができます。

またエラーの発見も早期にできるので大人数が関わるプロジェクトでの開発にも適しているといえるでしょう。

多数のエンジニアや企業からも注目が集まっているので、今後も需要は拡大し普及していくことが予想できます。

習得にはそれなりの時間やコストがかかりますが、将来性を考えると身に着けておきたいプログラミング言語ですね。

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